世界海洋デー2022:海について考える
世界海洋デー:海について考える
6月8日の世界海洋デーを合わせてアリアンス・フランセーズで開催された11日に「海について考える」海洋セミナーに参加をしてきました。
マーク・ハンブレ准教授
世界海洋デー
世界海洋デーは公式には2009年に始まる毎年6月8日をその日とする国際連合が唱導する国際デーの日である。このコンセプトは1992年6月8日にカナダがブラジルリオデジャネイロの地球サミットで提案したもので、世界海洋デーとして非公式に祝ってきたものであった。
サンゴの白化
7メートルの海面上昇で愛知と名古屋は
地球温暖化により7メートル海面上昇した場合、スライドのように名古屋と尾張地方の大部分が海面の下に沈むことになります。
毎年6月8日は国際連合によって制定された『世界海洋デー』です。“地球の肺”とも言われる海は、地球上の表面積の約70%を占め、私たちの日常においても、そして多くの海洋生物や海鳥にとっても大切な環境です。日本では海は身近な存在ですが、それについてじっくりと考えたことはありますか?この機会に地球科学を専門として名古屋大学で教鞭をとるマーク・ハンブレ准教授と共に、私たちの行動が海にどのような影響をもたらしているのか、美しく豊かな海を守っていくために何ができるのかを一緒に考えてみませんか。
世界海洋デー(6月8日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
先月、世界気象機関(WMO)は、海面上昇、海水温度の上昇、海洋酸性化、温室効果ガス濃度という4つの主要な気候指標が2021年に過去最高値を記録したと発表しました。気候変動、生物多様性の喪失、汚染という三重の危機が、私たち皆が究極的に依存する海洋の健康を脅かしていることは明らかです。
海洋は、地球上の酸素の50%以上を生み出し、10億を超える人々の主な生活の糧です。海洋関連産業には、約4,000万人が従事しています。にもかかわらず、海洋資源や生物多様性が、人間の活動によって損なわれているのです。世界の漁業資源の3分の1以上は、生物学的に持続不可能なレベルで利用されています。サンゴ礁は、相当な割合で破壊されています。プラスチック汚染は、最遠の島々や最深の海溝にまで達しています。陸上からの汚染源によって、デッドゾーンが拡大しています。
持続可能な開発目標(SDGs)と気候変動に関するパリ協定の目的を達成するため、私たちは今こそ、海洋の再生に向けた一致団結した行動が緊急に必要であることを認識する時です。それは、海洋環境との関係において、新しいバランスを見出だすということです。自然と対立するのではなく、自然と協調し、海洋ソリューションに対して創造的に協働するために、それぞれの地域、部門、コミュニティーを越えて包摂的で多様性のあるパートナーシップを構築することを意味します。
機運は高まりつつあります。昨年11月のグラスゴーでの気候変動に関する会議では、世界が気候目標を達成する上での、海洋生態系の役割が認識されました。3月には各国が、海洋環境を脅かしているプラスチック汚染に終止符を打つ新たな条約に一体となって取り組むことに合意しました。今月後半からリスボンで開催される国連海洋会議では、SDGsの目標14の達成に向けて、科学とイノベーションに基づいた取り組みの拡大に焦点が当てられます。また、国家の司法権を超えた領域における海洋生物多様性の保護と持続可能な利用に関する新たな合意に関する議論も継続して行われます。
私たちには、健康で豊かな海洋を確かにする連帯責任があり、これは私たちが共に協力してのみ達成できます。私は、きょうの「世界海洋デー」にあたり、海洋の健康に関係するすべての人々が団結し、私たちの海と海洋を再生するよう求めます。
参考
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