榊原平 / Taira Sakakibaraのブログ

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ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる展 19〜20世紀の両国の画家たちの作品を紹介

ベルギーと日本の美術が交わる展覧会を見てきた!

光と色彩にこだわったベルギー印象派や新印象派の画家たち

展覧会の中でも特に目を引いたのは、ベルギー印象派や新印象派の画家たちの作品です。彼らは光や色彩、空気感を捉えるために屋外で描くことを好み、自然や都市風景、人物などを題材にしました。彼らの作品は明るく華やかな色調で満ちており、観る者に穏やかな気持ちを与えます。

その中でも最も著名なのがエミール・クラウスです。彼は自然や日常生活を明るく美しく描き出し、ベルギー美術界に大きな影響を与えました。いつかみたエミール・クラウスの描いた絵が脳裏によみがえってきました。光と色彩にこだわった彼の作品は、印象派や新印象派の代表的な画家です。

和服を着たベルギーの少女 児島虎次郎作

ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる展でのチケットの画像

乳屋の娘 油彩画 太田喜二郎 (1883-1951) オオタ、キジロウ 明治41−大正2年頃/c.1908~13
油彩、麻布・額 101.0×75.0
京都国立近代美術館

先日、目黒区美術館で開催されている「ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる」展を鑑賞してきました。この展覧会は、ベルギーに留学した日本人画家の太田喜二郎、児島虎次郎、武石弘三郎と、彼らに関連するベルギーと日本の作家たちの作品を紹介するもので、ベルギーと日本の美術史における交流や影響を探ります。19世紀から20世紀にかけての両国の画家たちの作品が約100点展示されています。

エミール・クラウスと交流があった日本人画家たち

展覧会では、エミール・クラウスと交流があった日本人画家たちの作品も展示されていました。その中でも特に注目したいのは太田喜二郎と児島虎次郎です。彼らは共にベルギーに留学し、クラウスと親交を深めました。彼らはクラウスから印象派や新印象派の技法を学びつつも、独自の個性や表現方法を持っていました。彼らは主に風景画や静物画を描きましたが、その中でも海岸風景や花々が多く見られます。彼らの作品は明るく華やかな色調で満ちており、点描法や平面的な構成も特徴的です。

震災後に描かれた有島生馬画伯の「大震災記念」とその背景

展覧会では、有島生馬画伯の「大震災記念」も展示されていました。この絵は東京都復興記念館に所蔵されている巨大な絵画で、震災後に描かれたものです。この絵にはアルベール・バッソンピーエール初代駐日ベルギー大使も描かれています。彼は震災後にベルギーから贈られた救援金を東京市に寄付し、震災記念堂の建設に貢献しました。有島画伯は、彼の依頼で震災の惨状を描いた絵画を制作しました。命や自然の表現に挑戦した彼の作品は、日本画の枠を超えたものです。

まとめ

区立美術館とは思えない絵画の質の高さに感動を覚えました。ベルギーと日本の美術の魅力を堪能できる貴重な機会です。この展覧会は、6月18日まで開催されています。ぜひ足を運んでみてください。

エミール・クロースとは

エミール・クロースは1849年にベルギーのウェスト=フランデレン州に生まれました。父親はパン屋で、幼い頃から絵画に興味を持っていました。15歳で地元の画家に弟子入りし、18歳でブリュッセルに出て美術学校に通いました。しかし、学校では伝統的な教育に飽き足らず、自分で研究することを選びました。

1877年にパリ万国博覧会でフランス印象派の作品を見て感銘を受けたクロースは、その後自分も印象派的な画風を取り入れるようになりました。彼は光や色彩、空気感を捉えるために屋外で描くことを好み、自然や農村風景、家族や友人などを題材にしました。彼の作品は明るく柔らかな色調で満ちており、観る者に穏やかな気持ちを与えます。

目黒区美術館の正面にて榊原平

アルベルト・バッソンピエール初代駐日ベルギー大使

ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる展での榊原平

ベルギーと日本 光をえがき、命をかたどる展での榊原平の画像

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