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マリー・ローランサンとモードの展覧会が名古屋市美術館で開催:100点以上の作品とアイテム

マリー・ローランサンとモード展名古屋市美術館

マリー・ローランサンとモード展の画像

マリー・ローランサンとモード展の画像

先週末、マリー・ローランサンとモードの展覧会を観に名古屋市美術館にいってきました。マリー・ローランサンとモードの展覧会は、名古屋市美術館で開催されている展覧会で、パリで活躍した女性芸術家マリー・ローランサンの作品と、モードを取り入れたファッションや小物が展示されています。

マリー・ローランサンは、キュビスムの画家で、やわらかい色彩とふんわりした線で描かれた女性や動物が特徴的な作品を残しました。彼女は、ピカソやブラックなどの画家たちと交流し、詩人ギヨーム・アポリネールと恋愛関係にありました。彼らの恋は、5年間続いた後、破局しましたが、その間に多くの作品を生み出しました。

展覧会では、彼女の作品にインスパイアされたファッションや小物が一緒に展示されており、美術とファッションのコラボレーションとしてとても興味深く見られます。ファッションや小物は、モノトーンや無機質なカラー、特徴的なシルエットやデザインが多く、ハイブランドのアイテムもあります。マリー・ローランサンの世界観と流行のファッションが見事にマッチしています。

タイユフェールは、フルートとピアノのための美しい曲「パストラル」を作りました。この曲は、牧歌的な雰囲気が心地よくて、私も好きです。

展覧会は、100点以上の作品とアイテムで楽しめる素敵な展覧会でした。マリー・ローランサンと流行の魅力に触れることができました。みなさんもぜひ行ってみてくださいね。


ローランサンとシャネルの関係をモードでたどる展覧会が名古屋で開催中

マリー・ローランサン 《マドモアゼル・シャネルの肖像》1923年 油彩/キャンヴァス パリ、オランジュリー美術館 Photo (C)RMN-Grand Palais(musée de Orangerie) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF

1920年代のパリは、自由で開放的な雰囲気に満ちていました。その中で活躍した女性芸術家のふたり、マリー・ローランサンガブリエル・シャネル。画家とファッションデザイナーという異なる分野で才能を発揮しながら、時に交流し、時に対立したふたりの関係を「モード」という視点から探る展覧会『マリー・ローランサンとモード』が、「名古屋市立美術館」で開催されています。[^1^][1]

マリー・ローランサン(1883~1956)は、パステルカラーを使ったフェミニンな作品で知られる画家です。[^2^][2]1907年からキュビスムの画家たちと交流し、独自の画風を確立しました。パリでは高い評価を得て、多くの肖像画の依頼を受けました。ガブリエル・シャネル(1883~1971)は、1910年代に帽子デザイナーとしてデビューし、働く女性に合ったシンプルで機能的な服を提案しました。[^3^][3]彼女は自らのブランド「シャネル」を築き上げ、世界的なファッション界の巨匠となりました。

■ ひとつの絵画が引き起こした軋轢…交差するふたりの女性芸術家

そんな同い年のふたりの接点として、最初に紹介される絵画が「マドモアゼル・シャネルの肖像」です。

マリー・ローランサン 《マドモアゼル・シャネルの肖像》1923年 油彩/キャンヴァス パリ、オランジュリー美術館

ローランサン肖像画を描いてもらうことが、上流階級の人々の間でステータスになっていたころに、シャネルがローランサンに依頼したものですが、この作品をシャネルが気に入らなかったことから描き直しを依頼しました。

しかし、ローランサンが拒否したことで、ふたりの間に軋轢が生じたと言われる作品です。

同時代を生きるふたりは、その後もさまざまに交差します。国籍や芸術が交流しあった時代に、ロシアバレエ団「バレエ・リュス」において、ローランサンは「牝鹿」の舞台衣装とセットを、シャネルは「青列車」の衣装を手がけました。会場には、作品それぞれの資料や映像が展示されており、対照的なデザインを見比べることができます。

モダンガール

また、ふたりは「モダンガール」としての共通点もありました。モダンガールとは、第一次世界大戦あとの好景気のなかで女性の社会進出が進み、新しいヘアスタイルと軽やかなドレスを纏った活動的な女性たちのことです。会場には、ファッションデザイナーのポール・ポワレ、シャネル、マドレーヌ・ヴィオネらがデザインした当時のドレスやコート、帽子が展示されています。

ローランサンもまた、流行のスタイルを身に纏う女性だったことがわかる写真のほか、ファッションの重要アイテムだった帽子をかぶった女性を描いた絵画が多数紹介されます。

■ 1920年代のパリを彩った今は無きふたりを、現代のモードが繋ぐ

最後のエピローグでは、ドレスがふたりをつなぎます。シャネルのデザイナーのカール・ラガーフェルドが2011年にローランサンへのオマージュを捧げたコレクションで発表したドレスは、ローランサンのシンボルカラーでもあるピンクをつかい、1920年代のシャネルのファッションを思わせるウエストマークのないストレートなラインが特徴です。

ピンクのドレスを着た女性を描いたローランサンの油彩画「ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン」が並んでおり、すでにこの世にいないふたりを現代に出会わせるような展示になっています。

ピンクのドレスを着た女性を描いたローランサンの油彩画「ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン」がならび、すでにこの世にいないふたりを現代に出会わせるような展示になっている。

続けて「シャネルは重要な人物ですが、同時代にポワレなどのファッションデザイナーが活躍した時代でもあったので、より総合的に『ローランサンとモード』という展示に結実しました。いろいろなジャンルが交流しあって花開いた、1920年代のフランス芸術を楽しんでいただければ」と話す。

Marie Laurencin/ マリー・ローランサン1883-1956 (French, 女性):接吻/三人の若い女

マリー・ローランサン《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》 1922年 マリー・ローランサン美術館 (C) Musée Marie Laurencin

弦楽器を弾く人物と踊る二人の女性。

ダンスのペアは男女ではなく、女性同士で、女性が主役の世界が繰り広げられています。

手足や指がすらりと長く、シュッとした小顔で、垢抜けた女性に見えます。ピンク、グレー、緑、青の淡い色彩が使われていて、甘美です。足先やスカートの裾の形にひねりがあり、躍動感を与えています。

所々に幾何学模様が見られ、マリー・ローランサンキュビズムの影響を受けていたことが垣間見えます。民族的な楽器やそれを弾く女性の印象深い目が、どことなくピカソを思わせませんか。

マリー・ローランサン<レ・ビッシュ「牝鹿」 >1923年

プーランクのバレエ組曲 牝鹿

展覧会では、音声ガイドにプーランクバレエ音楽「牝鹿」が入っていて、聴きながら関連資料を見られるのも楽しかったです。プーランクは、フランス六人組の一人で、タイユフェールという作曲家も仲間でした。

ギヨーム・アポリネール

ギヨーム・アポリネールは、フランスの詩人、小説家、美術・文芸評論家です。

彼はピカソ、ブラック、ローランサンらの「新しい画家たち」を絶賛した評論『キュビスムの画家たち』で知られています。彼はマリー・ローランサンと一時期恋人の関係にありました。

彼らの愛憎の錯綜した恋は、5年間続いた後、破局しました。

マリー・ローランサン《ニコル・グルーと二人の娘、ブノワットとマリオン》1922 年 油彩/キャンヴァス マリー・ローランサン美術館

マリー・ローランサンとモード Marie LAURENCINet la mode音声ガイドリスト マリー・ローランサンとモード Marie LAURENCINet la mode

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