ポリオ根絶に貢献―名古屋でロータリー主催の2024年バレンタインコンサート開催
はじめに
2024年2月14日(水)、名古屋の電気文化会館で、心温まるコンサート「ポリオ根絶チャリティコンサート 学友による2024年 バレンタイン♡コンサート~大切なあなたに」が開催されました。
この特別な日に、音楽愛好家たちが一堂に会し、美しいメロディと感動的な演奏を楽しんだことでしょう。ザ・コンサートホールは、熱気に包まれ、音楽の魔法が広がりました。
ポリオ根絶チャリティコンサート 2024年 バレンタイン♡コンサート~大切なあなたに
本論
2024年2月16日(金)、名古屋の電気文化会館で、国際ロータリー第2630地区主催のコンサートが開催されました。
このコンサートは、ロータリーのポリオ・プラス活動の一環として、ポリオ根絶のための募金を兼ねています。
出演者は、地元の優秀なピアニストやソプラノ歌手、メゾソプラノ歌手で、多彩なプログラムを披露しました。
会場には、音楽愛好家やロータリー会員、ポリオ撲滅に賛同する市民などが詰めかけました。
コンサートは、田中百合子さんのピアノソロから始まりました。彼女は、J.S.バッハの「前奏曲とフーガ ロ短調 BWV923/951(トマゾ・アルビノーニの主題による)」を見事に演奏しました。この曲は、バッハがアルビノーニのアダージョを引用して作ったもので、厳格なフーガと情感豊かな前奏曲が対比されています。田中さんの指は、鍵盤を繊細にかすめるかのように、軽やかに動きました。彼女の表現力は、聴衆の心に深く響きました。
次に、溝口万莉さんのソプラノソロがありました。彼女は、カンプラの「蝶の歌」とドニゼッティの歌劇「シャモニーのリンダ」より「おおこの心の光」の二曲を歌いました。彼女の声は、まるで蝶が舞うように軽やかで美しく、高音も鮮やかに響き渡りました。特に、「おおこの心の光」では、恋人との再会を喜ぶリンダの気持ちを、溢れるように歌い上げました。ピアノ伴奏は、飯田文美さんが担当しました。彼女は、溝口さんの歌声にぴったりと合わせて、優しく支えました。
続いて、岩間智美さんのピアノソロがありました。彼女は、ショパンの「スケルツォ第1番 ロ短調 op.20」を演奏しました。この曲は、ショパンが若くして作った傑作で、激しい情熱と深い悲しみが交錯する壮大な作品です。岩間さんの演奏は、力強くも繊細で、曲の様々な表情を見事に表現しました。特に、中間部の静かな旋律は、まるで夢の中にいるかのような幻想的な雰囲気を作り出しました。彼女の技巧と感性は、聴衆を圧倒しました。 その後、小林史子さんのソプラノソロがありました。彼女は、小櫻秀樹さんの「はる」「梅雨」「二羽のふくろう(無伴奏)」の三曲を歌いました。小櫻さんは、現代の日本の作曲家で、日本の詩や文学に基づいて作品を作っています。小林さんの歌声は、日本の風景や季節感を感じさせるものでした。特に、「二羽のふくろう」では、無伴奏でふくろうの鳴き声を模した難しい旋律を、見事に歌いこなしました。ピアノ伴奏は、佐藤恵子さんが担当しました。彼女は、小林さんの歌声に合わせて、柔らかく呼応しました。
ここで、休憩時間がありました。会場では、ロータリーのポリオ・プラス活動に関するパンフレットやビデオが配布され、観客に啓発が行われました。また、募金箱も設置され、多くの人が寄付をしました。ロータリーのポリオ・プラス活動は、1985年から始まり、世界中のロータリークラブが協力して、ポリオ(小児麻痺)を根絶しようと努力しています。現在、ポリオはアフガニスタンとパキスタンの二ヵ国に残るのみで、10症例まで減少させることができました。しかし、ポリオ根絶宣言を出すまでは、世界中の赤ちゃんがワクチンを接種しなければなりません。このコンサートは、そのための資金を集めるとともに、音楽を通して世界の平和と友好を願うものでした。
休憩後、下垣真希さんのソプラノソロがありました。彼女は、竹久夢二の詩による「宵待草」、代田銀太郎の詩による「ああモンテンルパの夜は更けて」、そして「アメイジング・グレイス」の三曲を歌いました。彼女の声は、透き通るように清らかで、聴衆の心に染み入りました。特に、「アメイジング・グレイス」では、彼女の歌声が会場全体に広がり、感動的な空気を作り出しました。ピアノ伴奏は、北川美晃さんが担当しました。彼女は、下垣さんの歌声に寄り添って、温かく支えました。
次に、松下寛子さんと佐藤恵子さんのピアノ連弾がありました。彼女たちは、ドヴォルジャークの「スラブ舞曲 op.46-1,3」を演奏しました。この曲は、ドヴォルジャークが自らの民族音楽に基づいて作ったもので、躍動感と情緒豊かさが溢れています。彼女たちは、息の合った連弾で、曲の魅力を存分に引き出しました。特に、第3番の舞曲では、彼女たちの指が鍵盤を駆け巡り、スラブの情熱を熱く表現し
続きの例: ました。彼女たちの演奏は、聴衆をスラブの国々に連れて行ってくれるようでした。
その後、味岡真紀子さんのメゾソプラノソロがありました。彼女は、ロッシーニの歌劇「アルジェのイタリア女」より「ひどい運命よ」とベッリーニの歌劇「カプレーティ家とモンテッキ家」より「ああ、ジュリエッタ!~天に昇る清い魂」の二曲を歌いました。彼女の声は、深くも豊かで、歌劇の登場人物の感情を熱く伝えました。特に、「ああ、ジュリエッタ!」では、ロメオが死んだと思い込んだジュリエッタの悲痛な叫びを、圧倒的な力で歌い上げました。ピアノ伴奏は、飯田文美さんが担当しました。彼女は、味岡さんの歌声に応えて、ドラマティックに演奏しました。
最後に、村山響さんのピアノソロがありました。彼女は、シベリウスの「4つの抒情的小品 op.74-4 故郷にて」と「交響詩『フィンランディア』op.26(作曲者自身によるピアノ版)」を演奏しました。これらの曲は、シベリウスが自らの故国フィンランドの自然や歴史にインスピレーションを得て作ったもので、北欧の風景や民族の魂が感じられる作品です。村山さんの演奏は、シベリウスの音楽の持つ独特の響きや色彩を見事に表現しました。特に、「フィンランディア」では、フィンランドの独立を願う人々の闘志や希望を、壮大に演奏しました。彼女の演奏は、コンサートの締めくくりにふさわしいものでした。 コンサートは、約2時間に及ぶ音楽の饗宴の後、大きな拍手と歓声の中で幕を閉じました。出演者たちは、一人ひとりが素晴らしい技術と感性を持ち、多彩なプログラムを披露しました。聴衆は、彼らの演奏に感動し、音楽の素晴らしさを再認識しました。また、このコンサートは、ロータリーのポリオ・プラス活動のための募金も兼ねていたため、聴衆は、音楽を通して世界の平和と友好に貢献したという意識も持ちました。このコンサートは、音楽と人道の両方において、成功したと言えるでしょう。
1988年以来、世界全体でポリオの症例は驚異的な99.9%減少しています。現在、ポリオが常在する国は、アフガニスタンとパキスタンの2カ国のみとなっています。しかし、この目標を達成するためにはまだ一歩が必要です。ポリオ根絶チャリティコンサートは、その一歩を踏み出すための大切なイベントとなりました。音楽を通じて、ポリオ撲滅のための意識を高め、支援を呼びかける場となりました。
おわりに
ポリオ根絶チャリティコンサートは、音楽と共に人々の心を動かし、世界中の人々がポリオ撲滅のために一丸となることを願っています。私たちの小さな一歩が、大きな未来を切り拓くことになることを信じています。
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